住宅ローンのつなぎ融資って何?

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夢のマイホームを購入する際、戸建て住宅、マンションなど選択肢は幅広くあります。戸建て住宅の購入を検討する際には、「注文住宅」か「分譲住宅」か悩む方も多くいらっしゃると思いますが、せっかくなら自分で土地を探して、自分の好きな間取りにしたい!と思う方も多いかと思います。そういった方が選ばれるのが注文住宅であり、今回は主に注文住宅の購入時に必要となるケースが多い、「つなぎ融資」についてご説明します。

住宅を建築する際に必要になるのは、「土地」と「建物」が必要になります。当然「土地」を購入する際にも、費用が必要となり、「土地」がご自身の所有になってから、初めてその土地に「建物」を建設することができます。「建物」を建築するにあたり、ハウスメーカーや工務店も材料の仕入れや大工、各業者への支払いなどが発生することもあり、「建物」が完成する前に費用を請求するケースが大半です。

 

では実際に、新築住宅を購入する際に、発生する費用やスケジュールはどのようになっているのでしょうか。

 

1.新築住宅を購入する際の支払いスケジュール

新築住宅を購入する際の支払いスケジュールは、地域、不動産会社、建築業者などによって異なる場合がありますが、一般的な支払いのスケジュールは以下のようなケースが多いです。

 

①土地購入費用

建物を建設するのに必要な土地を購入します。土地購入はケースによって様々ですが、ハウスメーカーが所有している土地を購入するケースもあれば、他の個人が所有している土地を購入するケースもあります。

 

②頭金(手付金、仮金)

新築住宅を購入する際、契約成立の確認として一定の金額を支払うことがあります。これを頭金と呼び、通常は建物価格の一部です。頭金はハウスメーカーや工務店によって異なりますが、一般的に建物価格の数パーセントから数十パーセントが求められることがあります。

 

③着工前支払金:

建築が始まる前に、ハウスメーカーや工務店に一定の支払いを行うことがあります。この支払いは建築材料や工事の手配に関する費用をカバーするために必要なお金となります。頭金と着工前支払はまとめて支払うケースも多くあります。

 

④中間支払金(分割支払い)

建築工程が進行するにつれ、一定の進捗に応じて支払いを行うことがあります。たとえば、基礎工事が完了した段階や上棟(骨組みが完成する)した段階、内装工事が進行する段階などに支払うケースが多いです。支払いの割合やタイミングは契約書に基づいて決められます。

 

⑤引渡し時支払金

新築住宅が完成し、引き渡し手続きが行われる際に、残りの支払いを行います。この支払いが行われると、住宅の所有権が正式に購入者に移ることになります。

 

以上が一般的な支払いスケジュールの例ですが、地域やハウスメーカー、工務店よって異なる要素が影響することがあります。新築住宅を購入する際には、建築業者や不動産会社との契約書をよく読み、支払いスケジュールや条件を確認することが重要です。

2.住宅ローン諸費用の内訳とつなぎ融資の関係とは

新築住宅を購入する際には、何回かに分割して不動産会社やハウスメーカー、工務店などに支払いをする必要がありますが、実は通常の住宅ローンが融資されるのは、お客さまのもとへ新築住宅が引き渡されるときにしか融資実行されないのです。

 

例えば、土地価格2,000万円、建物価格3,000万円の合計5,000万円(税込)の注文住宅を購入するケースでは

  • 土地購入費用(土地費用の100%) 2,000万円
  • 頭金(建物費用の1%) 30万円
  • 着工前支払金(建物費用の24%) 720万円
  • 中間金(建物費用の50%) 1,500万円
  • 引渡時支払金(建物費用の25%)750万円

 

上記のような支払割合となります。前述したように、金融機関から融資実行がされるのは、

【1.新築住宅を購入する際の支払いスケジュール】⑤の引渡が完了してから、初めて金融機関から融資実行がされるため、

【1.新築住宅を購入する際の支払いスケジュール】①~⑤の支払いについては、お客さまが一時的に負担することになってしまいます。

とはいえ、住宅ローンの利用が前提の中で、数千万円を個人で立替をすることは現実的に難しいケースが多く、そういった際に利用できるのが「つなぎ融資」です。

3.つなぎ融資とは

つなぎ融資とは

つなぎ融資は利息のみを支払い、全ての資金を支払ったあとの住宅ローンから、借入元金も含めた返済金(元利金)の返済をしていくことになるケースが多いです。

つなぎ融資の返済期間は通常、比較的短期間(数ヶ月から1年程度)の間に返済することが求められます。つなぎ融資を利用する際には、金利や手数料などの費用に注意を払う必要があります。金融機関等によってさまざまではありますが、通常の住宅ローンよりも高く金利設定がされるケースが多いため、しっかりと条件を確認した上での契約が必要です。金利が高く設定されがちな「つなぎ融資」ではありますが、通常の住宅ローンとして、比較すると、借入の期間は短いため、実際に支払う利息がいくら程度なのかをしっかりと見極める必要があります。

一部の金融機関では、つなぎ融資を行っていない金融機関もあります。また通常の住宅ローンの融資を契約しないと、つなぎ融資は契約できないといった金融機関もあります。

一生に一度と言われる住宅の購入。住宅ローンの審査も通過し、注文住宅を契約したけど、つなぎ融資の契約先がない!なんてことにはならないように、事前に下調べをしておくことをおすすめします。

最後に

サーラフィナンシャルサービスでは、ファイナンシャルプランナーが多数在籍しておりますので、「住宅ローンについてもっと知りたい!」、「つなぎ融資についてもっと知りたい!」、「今の自分の年収でどの程度の住宅ローン返済ができそうか?」などといったご相談も是非お問い合わせください。

 

 

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